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TENEZ:画像認識で、日常業務から品質検査まで自動化

2018年11月05日

インターネットとAIソリューションのサービス・プロバイダTENEZは2018年から、製造業向けと金融・保険業向けソリューションの開発に注力している。得意のデータ分析を生かし、画像認識による品質検査の自動化や、顧客分析によるマーケティング支援などをおこなう。RPAの開発も手掛けている。一方、画像認識を用いたミニプログラム開発も強みとしており、オフィス業務用便利ツールとして提供している。

 

名刺や発票をお手軽管理

TENEZは、日本の大手IT企業にエンジニアとして勤めていた王林路氏が独立して設立した。ITの普及でデータは集まるが、その分析が課題、というのは多くの企業の悩み。同社はデータ分析を強みとしており、その強みを生かしたシステムの設計開発、実装、システム・コンサルティングをワンストップで手掛けている。

その好例が、ミニプログラムの名刺管理アプリimshowや発票管理アプリ益掃通(イソトン)だ。名刺や発票の管理を簡易化するためのもので、撮影した名刺や発票から、画像認識で必要な情報を読み取ってデジタル記録にまとめていく。必要な情報はどれか判断できるAIを育てる深層学習が肝となり、そこにデータ分析の実力が生かされている。imshowは17年に提供を開始。識別回数に応じた従量課金制で、これまで1万回以上の識別回数がある。kintone、Dynamics CRM、Salesforceとも連携できる。益掃通は18年初夏に市場投入した。

システム開発においては、所要期間30日のプロジェクトを7日間で完成させた実績もあり、顧客ニーズに合わせた柔軟な開発力も特徴。

 

工場の自動化ニーズにも対応

製造業向けのソリューションも、画像認識と深層学習の応用だ。中国の工場の多くは、製品の汚れや傷などをチェックする作業を現場スタッフの目視に頼っているが、人件費の高騰や若年層の製造業離れなどから自動化ニーズが高まっている。同社のソリューションは画像認識によって品質の不備を見分けるもので、対象はタブレットのディスプレイ、自動車の窓ガラス、ICチップや自動車部品、さらには排水の浄化度確認まで幅広い。導入後の運用段階で、収集したデータを用いてAIを訓練し、精度を向上させていく。

同社はRPA(オフィス業務のルーチンワークを自動化するロボット)も開発しており、画像認識との組み合わせで、オフィス業務から工場の現場まで、包括的な自動化を提供している。

金融・保険業向けソリューションでは、日常の購買履歴や信用データなどから保険会社の顧客データを可視化・分類しマーケティングに活用する分析を、メンバー4人、期間5カ月で手掛けた実例がある。





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